山行報告

北岳~間ノ岳~塩見岳

期日 2022年8月22日(月)~25日(木)
天候 1日目曇り 2日目曇り時々小雨 3日目曇り 4日目雨
参加者 5名
レベル 健脚向★★★
コースタイム 高尾駅7:07=甲府駅8:38/9:05=広河原11:00/11:30―白根御池分岐11:55―尾根コース―白根御池小屋14:00(泊)
5:45―草スベリ―小太郎尾根分岐7:55―肩の小屋8:33/8:50―北岳9:30/9:40―北岳山荘10:50/11:25―間ノ岳13:15/13:25―三峰岳14:05―三国平15:10―熊ノ平小屋15:40(泊)
6:00―安倍荒倉岳6:40―北荒川岳9:10/9:20―北俣岳分岐11:25/11:35―塩見岳東峰12:15―西峰(三角点)12:20/12:45―塩見小屋13:40(泊)
6:00―本谷山7:30―三伏山8:30―三伏峠―三伏小屋8:45/9:10―ほとけの清水9:45―鳥倉林道登山口11:20―ゲート11:50/12:10=松川町営まつかわ温泉「清流苑」13:20/16:00=松川IC16:10/16:34=バスタ新宿20:25〔解散〕
コメント 1日目(曇り)広河原~白根御池小屋
 広河原行きのバス停は平日なのにザックを持った人の長い列、臨時バスが出て2時間の道のりを座っていけるのでホッとした。広河原で昼食と身支度を整え歩き始める。吊り橋を渡り尾根に入りわずかに登ったところで大樺沢コースを分ける。このコースは橋が崩落し、近年の台風などの風水害により大樺沢地形変化が進み、仮設橋の設置が困難なため現在通行禁止になっています。
 白根御池小屋までは樹林の中、展望は望めないので3時間の歩程は足慣らしにちょうどいい。高度を稼ぐにしたがい北岳の登頂を終えたであろう人達とのすれ違いが頻繁になってきた。

2日目(曇り時々小雨)北岳~間ノ岳~熊ノ平小屋
 小屋の窓から朝焼けが鳳凰三山のシルエットを映し出している。今日はいいぞ・・・草すべりは昨夜の雨でもさほど濡れていない。高度を上げるに従いガスが上り始め、視界が悪くなってくるが、小太郎尾根分岐に近づくと富士山と鳳凰三山が霧に浮かび上がる。夏の花々は秋の花に変わり始めている。視界はよくないが、北岳・間ノ岳へと順調に歩き続ける。間ノ岳から三峰岳に向かう岩稜帯を見たときは一瞬緊張が走る。赤黄の〇印を確認しながら三点確保の連続、なかなか厳しいコースだ。三峰岳でホッと一息する。ここは山梨県・長野県・静岡県の境界であり、富士川・天竜川・大井川の三つの水系の境界をなす山でもある。三国平まではうって変わって快適な稜線歩き。熊の平小屋に向かってグングン下っていく、シラビソの中にある小屋は奥地で秘境感があり、水が豊富で、正面には西農鳥岳がデーンとそびえていた。

3日目(晴)塩見岳~塩見小屋
 曇天予報が好転し待望の登山日和になった。本日は念願の塩見岳登頂日だ。勇んで熊ノ平小屋を出発。安倍荒倉岳に向け歩き始めるや、甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳が堂々たる雄姿を見せつけ目を奪う。行く手前方には塩見岳が誇らしげに美しい山容を見せ迎えてくれる。
 この先北荒川岳へは標高1600ⅿ前後の針葉樹林帯の稜線歩きが続く。樹林の道はシラビソのほのかな香りが漂い、何種類もの苔が緑の絨毯と化し南アルプスならではの風情を醸し魅了する。森林限界域を超え北荒川岳に到着する。前方に聳える塩見岳(3052ⅿ)の大迫力に圧倒されしばし感動に浸る。広い崩落地やダケカンバの自然苑、ハイマツ帯となり景色は一変。北俣岳分岐までの急なガレ場登りに備え鋭気を養い休憩。後は一気に北俣岳分岐へと登り詰る。 南アルプスのど真ん中に位置する双耳峰の塩見岳山頂からの景色を期待していたが、濃霧に覆われ展望はない。だが岩場に遊ぶ雷鳥の親子と出会えたことはラッキーだった。
 小屋までの岩稜帯を慎重に下り早々に小屋に到着。感激の乾杯を挙げる。くつろぐ間に霧が晴れ、小屋脇の展望地に塩見岳西峰と天狗岳が見事な山容を現し歓待してくれる。ガスで山頂からの景色が望めなかったのは残念だったが、充足した1日だった。

4日目(雨)塩見小屋~三伏峠~鳥倉林道登山口
 小雨の中しっかりと雨具を装着、鳥倉登山口に向け出発。先ずは本谷山を経て三伏山へ。三伏峠付近になると雨脚が強まり本降りとなる。三伏小屋で休憩を入れ、後は一気に登山口まで歩くのだが、途中には丸太を縛り繋いだ危なげな桟道が何ヶ所もある。無事に通過し登山口に到着、鳥倉林道ゲートに至る。
 悩ましい天候の合間を縫い、3000ⅿ峰を三座無事に歩けた快挙はメンバーに感謝と共に心に残る山行として大いに満悦している。